(1) 吉野海岸
2日目になりましたが、朝起きてみると、外は晴れ!梅雨の中休み2日目のようです。いつ雨が降るかわからないという状況ですので、とりあえず、雨でもなんとかなる観光は後回しです。
宮古島の海は、昨日のグラスボート上でみた前浜ビーチ沖も大変きれいでした。ただ、東側に連なる海は、新城海岸、吉野海岸など、噂では非常にきれいだと聞きました。既に宮古島に行ったことのある金春さんも、新城海岸は、大変きれいだったということで、次回はまだ行っていない吉野海岸に是非行ってみたい、ということでした。
とにかく、晴れているうちに海へ行くしかありません。宮古島 東急リゾートでは、朝食のみセットにしてもらいました。回りに店など無く、朝はホテル内で食べる方が時間的にも有利ですし、バイキング形式でしたが朝食はわりあい美味しかったです。朝食は、通常の洋食、和食の朝食で、沖縄料理などはありません。
小さな子連れですと、何をするにも時間がかかります。食事も、その後の着替えも。準備を終えてレンタカーに乗り込んだのは、急いだ割には遅くなってしまい、午前10時をすぎていました。
東急リゾートのツアーデスクでもらった地図と、宮古島ガイドブックの地図双方を使い、なんとか島の道路状況を把握しました。それに、今回のレンタカーには、カーナビまでついています。現在位置を知るには、かなり有用でした。もちろん、プラス料金はかかっていません。それでも、最初のうちは迷いました。まあ、迷っても引き返せば大した距離ではありませんが。
吉野海岸は、宮古島 東急リゾートからは、島の反対側になります。それほど大きい島ではありませんが、走ればやはりそれなりに時間がかかります。高速道路があるわけでもなく、30分〜50分程度のドライブです。窓から見える景色は、陸地は殆どがサトウキビ畑。子供達も、サトウキビ畑を覚えてしまいました。願わくば、かじらせてあげたかったです。海岸線に出ると、すごくきれいな明るいブルーの海。梅雨であることを忘れさせるほどの良い天気です。
吉野海岸は、東急リゾートから見ると、東平安名崎や、イムギャーマリンガーデン、保良川ビーチを越えていくことになります。東平安名崎も見たいところですが、まずは、吉野海岸が先です。途中、先週の大雨で水が道路を埋めてしまっているところがありました。水深は、たぶん、20cm程度あると思います。大雨が地下水になり、低いところからあふれ出てしまっているのでしょう。車高の低い乗用車では、エンジンに水が入りそうなほどです。翌日は、通行止めになっていました。
吉野海岸は他の海岸と違い、気をつけてみないとよくわかりません。小さい入り口が、ありました、ありました。吉野海岸です!車をおもむろに入れると、
!!!!
すごい坂です!30度近くありそうです。それも、細い!もし、車がはち合わせしたら、どちらかがバックしなければなりません!でも、道はまっすぐではなく、まがっています!登りの車がバックするにしても、非常に狭い急な曲がった坂道をバックしなければならないのです。これは厳しい。行きはまだこちらがバックする立場ではありませんが、帰りはもし下る車とはち合わせたら、マジでやばいです。こんなすごい坂道を降りないと吉野海岸の浜へは行けないのか!それより、この車ではたしてこの坂を登れるのか?しかし、もう引き返すことはできません。
ようやく駐車スペースらしきところに着くと、先客は4台ほど。それほど混んでいるところではないようです。トイレはあっても、設備はほとんどないということ。とにかく、降りて状況を見なければいけません。子供達を降ろす前に状況を偵察しにパパは一人で浜へ降りてみました。
す、すごい!

目の前に珊瑚礁が広がっています!海の色も大変きれいですが、そこから透けて見える珊瑚礁のボリュームに浜から見ただけで圧倒されました!

波打ち際まで行くと、とてもきれいな水です。透き通っています。
これは、早く子供達にも見せてあげたい!急いで車にもどり、まずは荷物を運びました。外はかなり暑く、じっと座らせておくのも大変です。パパは一人でシートや、浮き袋などを浜へ持っていき、セッティングをおもむろにはじめました。セッティングと言っても、シートを広げていただけですが。(^_^;
と、そこへ一人のおじさんが近づいてきました。
「吉野は、初めてですか?」
そのおじさんは、麦わら帽子をかぶり、髪をうしろで束ねています。易しそうな顔と、静かな話しぶりに
(この方が、噂に聞く「吉野のおじさん」?)
「はい、今日初めて来ました。すばらしい海岸ですね。」
「そうですね。初めてでしたら、少し、ご注意などお話ししたいのですが。」
「はい。」
「ここは、世界でも奇跡的にすばらしい珊瑚礁がこのような陸に近いところに残っています。2年前の白化現象でも、ここはなぜか助かりました。」
「そうですね。ここから見ただけでも、すばらしいと思います。」
「このようなすばらしい珊瑚礁を、これからも残していきたいと思います。ぜひ、協力してください。」
「もちろんです。」
「珊瑚を観察するとき、珊瑚を傷つけないよう、注意してください。それから、珊瑚の上には載らないでください。」
「わかりました。」
「ここは、ハブクラゲは出たことがありません。ハブクラゲの危険はありませんが、うっかり手を付くと、オニダルマオコゼがいることがありますので、気をつけてください。」
「そうなんですか。ハブクラゲがいないのは、うれしいです。」
「後、簡単な救急用具はありますので、もし怪我をされたら、言ってください。珊瑚などで怪我をしないよう、気をつけてくださいね。」
「はい、ありがとうございます。」
ひとしきりお話をしたあと、シートを敷いたパパは車へ戻り、子供達と家内を呼びに行きました。子供達もきれいな海にびっくりしていました。
しかし、一番うれしかったのは、パパです。さっそく、シュノーケリングをしはじめました。
いきなり目に付いたのは、ハナガサ珊瑚でした。

岸に近いところは、それでも折れた珊瑚のカケラがころがっています。白化の影響を少しうけたのでしょうか。

ユビエダハマサンゴも、多く群生しています。

これこれ!石垣島でムチャにも持って帰った、オオイカリナマコです。これも、長さは50cmくらいありました。

なかなかきれいなミドリイシ。ハイマツミドリイシでしょうか?

これは、何のミドリイシでしょう?スギノキミドリイシにも見えるのですが・・・・

サンゴの死骸の隙間を泳ぐコバルトスズメ。岸近くは、やはり痛んでいる珊瑚も多い。

もう、私には、ミドリイシの同定などできません。これはなんだ?

沖へ向かうと、だんだん、珊瑚礁も美しくなってきます。

すごくきれいな色をしたスギノキミドリイシ。こんな色を出したくて、リーフキーパーは頑張るのですが、ここではこんなのはあたりまえ。

そうこうするうちに、潮がどんどんひいていきます。水面上から見ても、このようにきれいです。紫外線もかなり強いのでしょうか?

とうとう、水面に出てしまうミドリイシも見え始めました。奥に見えるテーブルサンゴもすばらしい。
写真を撮る方も、水中では撮りにくくなってきました。

どんどん先へ行くと、どんどんミドリイシのパラダイスになってきます。先、と言っても浜から数十メートル。水深数十センチです。信じられない光景です。

きれいな色のミドリイシが数多くみつかります。緑色のユビエダハマサンゴも明るい緑色できれいです。

ふと岸を振り返ると、こんなに近い!でも、既にミドリイシは水面上に!

ありゃ〜、こんなに出てしまって大丈夫なのだろうか!?

心配をよそに、そこら中からミドリイシが顔を出し始めます。

これまた、きれいな形をしたミドリイシ。さしわたし、50cmくらいはあるでしょうか。

もう、こうなっては、水中からは撮れなくなってきました。

近づいてみると、ポリプも出しているようです。

これは、ウスコモンでしょうか?ふちどりが、すごくきれいな紫色をしていました。

珊瑚礁、というより、珊瑚畑というほうが良いかもしれません。

真ん中が白化しているように見えますが、単に色が白いだけで、先の方は、薄く青く光っています。どうして、このような色になるのでしょうか?

とうとう、吉野海岸は、八重干瀬のようになってしまった!

この珊瑚は、とてもきれい。上から見ると色がよくわかります。

珊瑚礁も、こうなると人は入れません。だからこそ、きれいなまま残っているのでしょうか。

これも、水面上に出てしまっています。

これもきれいなサンゴ。生命の息吹を感じます。

クロナマコと、オオイカリナマコをならべてみました。

サンゴイソギンでしょうか?ハマクマノミの家族が見つかりました。

近寄ると、大きな雌とおぼしきハマクマノミが威嚇してきます。(写真には写っていません)20cmぐらいはあります。家族を守っているのでしょう。

ここにも、大きなハナガササンゴ。

夢中になって海を、珊瑚礁を見ていました。子供達は浜辺で遊んでいましたが、魚を見たり、少しだけ餌付けをしたりして、きれいな海を楽しみました。写真にはありませんが、トゲチョウチョウウオ、フウライチョウチョウウオ、ニセフウライなどのチョウチョウウオの仲間も見ることができました。
3時間ぐらい、吉野で遊んでいましたが、お腹もすいてきたので、吉野海岸とはさようならしました。
このように岸の近くで素晴らしい珊瑚礁を見ることができたのは初めてでした。ダイビングをすれば、珊瑚礁ポイントに行くことはできますが、浅瀬での珊瑚礁は、多くの色彩を見ることができ、海底にはない美しさがあります。
やはり、吉野海岸は噂通りのすごい海岸でした。
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